創業100年を超える老舗梱包商社　～次の100年を見据えた大規模人事・組織改革を人事給与システム・ＢＰＯにより支援～

株式会社シモジマ様

人事給与関連サービス
サービス業
業務効率化

POINT01: クラウドシステム移行により業務継続性の担保を実現

POINT02: 段階的に機能を追加し、無理なくＤＸ推進を実現

POINT03: 時代の変化に合わせて給与規定を見直し、バックオフィスの業務負担を軽減

激変する市場のなかでシモジマの強みを活かした経営基盤を築くカギは「ＤＸ」

古川様：
2020年に100周年を迎えた当社は包装用品、商店用品の専門商社として、1920年（大正9年）に創業しました。もともとは包装材料の個人商店として始まり、現在では800人を超える従業員が働く企業へと成長しました。

包装資材業界を取り巻く経営環境は大きな変化を迎えています。世界的な環境意識の高まりを背景に、当社も包装用品と関連事業を通じて社会課題の解決に取り組んでいます。

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竹素材でできた生分解性の食品容器

なかでも力を入れているのは、環境配慮型商品の開発・販売で、脱プラスチックをテーマにバイオマスや生分解性素材を活用した食品容器や包装資材、カトラリーなどオリジナル商品を開発しています。直近ではデリバリー需要の増加に対応する機能性の高い容器や環境配慮型容器など、お客様のニーズに合わせたテイクアウト・フードデリバリー容器の取り扱いも増やしています。

また、グループ全体でSDGsの取り組みを強化しており、2022年には大手総合商社グループと連携し、自社内で発生した段ボールから紙袋を製造し再製品化する「クローズド・リサイクル」に取り組んでいます。

森井様：
近年では、デジタルとリアルを両立させた事業拡大の取り組みとして、2018年7月に通販・店舗・営業の各チャネルをデジタル活用し有機的に連携させる「シモジマ型オムニチャネル」を開始しました。またＤＸ領域にも注力するため、組織改革のひとつとしてＤＸ推進部を創設するなど、ＥＣ事業を飛躍するための組織体制を整えました。
同時に、従来の営業本部・販売本部といった業態別の組織を変更し、エリアを統括する組織として、東日本支社・東京支社・関東支社・中部支社・大阪支社・西日本支社を設立するなど、100年に一度とも言える大きな組織変革を行いました。

支社長、副支社長というポストも新設、組織を細分化したことで、人事給与業務の工数増加が容易に想像できたため、バックオフィス業務の効率化にも目を向ける必要が出てきました。そして、人事給与システムの見直しを行うタイミングであると判断し、三菱総研ＤＣＳのPROSRV on Cloudおよび、給与業務のＢＰＯ（アウトソーシング）導入を決定しました。

属人化していた給与システム管理を改善すべくクラウドシフトを決断

古川様：
これまでの人事給与システムは自社でネットワークからサーバーまで運用するタイプのいわゆるオンプレミス型システムで、人事、給与、勤怠が別管理になっており、情報が一元化されていませんでした。担当者しかわからない作業もあり、システムを理解している人がいないと業務が滞ってしまう、もしもの時に業務の継続性を担保できず、業務そのものが停止してしまうというリスクを抱えていました。

そこで、社労士に人事給与システムをクラウドソリューションに切り替えたいと相談したところ、三菱総研ＤＣＳを紹介され、PROSRV on Cloudというサービスがあることを知りました。これまでオンプレミス型のシステムを利用していたこともあり、当社として初めての本格的なクラウドシステムの導入でした。業務効率化や人事データの活用を実現したいという要望は社内にあったものの、詳細な課題の洗い出しができていないことに気づき、まず課題の整理から始めました。

三菱総研ＤＣＳと二人三脚で課題の洗い出しを行ったことで、今までは内部で気づけなかった誤りや属人化で埋もれていた暗黙知を整理し、きちんと定義し直すことができました。PROSRV on Cloudの豊富な機能も魅力的でしたが、当社が抱える課題に対して明確な対応策を提示してくれる姿勢に、安心してお任せできるという印象を受けました。

杉様：
給与業務にあたる現場としては、導入後のアフターサービスも非常に素晴らしいなと感じました。導入前は、機能がたくさんあっても使いこなせるか心配でした。しかし、操作の仕方などで困った時にカスタマーサポートの電話窓口で丁寧にフォローしてくださるなど、「わかるまで何度も丁寧に教えてくださる」サポートが非常に心強いです。

2000社以上の人事給与業務をサポートしてきた対応力と提案力が決め手に

森井様：
クラウドへの切り替えにおいて懸念していたのが、移行後の内部統制でした。当社はダイバーシティー人材の積極的な活用を推進しており、契約社員やパートなど多様な雇用形態はもちろんのこと、若い世代からシニア人材までの幅広い年齢層の従業員が働いています。ペーパーレス化の足がかりとして給与明細をデジタル化する想定でしたが、職種によっては個別でパソコンを支給していないことや、全員がWebサービスの操作に慣れているわけではないため、システム移行後に混乱を招くのではないかと心配していました。しかしながら、個人のスマートフォンを活用してもらう事でこの課題をクリアしました。

PROSRV on Cloudは必要な機能を欲しい時に追加できるということで、三菱総研ＤＣＳからの提案では段階的に機能を解放し、従業員には徐々に慣れてもらうことにしました。当社では新しいシステム導入時に従業員向けに研修会を行うことが多いのですが、PROSRVの場合は直感的に操作ができる事から導入時の研修をあえて実施しなかったのですが、従業員からの問い合わせもほとんどなく、スムーズな移行ができました。スマートフォンを介した操作環境を提供することで、すべての従業員がデジタルシフトに対応できました。50年にわたり2000社以上の人事給与業務をサポートしてきた対応力、当社の課題感に合わせたきめ細かな提案力は導入前の期待を良い意味で裏切るものでした。

埋もれていた業務課題を一つひとつ改善し、担当者の負担を軽減

古川様：
PROSRV on Cloud導入により、業務の洗い出しを行ったことで、日々の業務の平準化、地方税など季節性業務の効率化、規定の見直しなどを実現する事ができました。一例を挙げると、給与の締め日・支払い日の変更は印象的な取り組みでした。

それまで正社員の給与計算期間は、10日締めの当月25日支給。4月入社の新卒社員などは、給与支給対象期間が短いため、日割り計算をして支給すると初任給が少ないといったこともありました。また、8月の夏季休暇中でも人事部は給与支払い業務の対応をしなければならないなど、バックオフィスの業務負担も問題でした。長年このサイクルで対応してきたため、これが普通になっていましたが、三菱総研ＤＣＳと業務の棚卸しを行っていった中で、第三者目線から当社の状況をご理解いただき、他の企業がどういう運用ルールで業務を行っているのか、実例を交えて、より良い運用方法をご提案いただいた事で、締め・支給日を変更することにしたのです。

杉様：
実務面では、正社員・契約社員・アルバイト間で当月払いか翌月払いかの違いがあると、雇用形態ごとに支払い日を見直さなくてはなりません。しかし、その点も丸ごと提案していただいたおかげで、こちら側の負担はかなり少なく済みました。締め日・支払い日の見直しによって、それまでタイトだった勤怠締め作業に余裕が生まれ、業務に追われることから解放されたのも大きかったですね。

効率的に人事データを活用し、組織変革を加速させる

森井様：
これまで年末調整業務は紙の申告書で処理していましたが、2021年末分から段階的にデジタル化にトライしました。バックオフィス部門を中心に先行運用し、イメージをつかむことができたので、2022年からは全社に展開して運用していきます。

古川様：
当社はＤＸ領域への取り組みとして、ＣＸ（顧客経験価値）向上を目的とした「事業推進型ＤＸ」と、ＥＸ（従業員経験価値）向上を目的とした「生産性向上型ＤＸ」を掲げています。今後は、勤怠システムと給与システムの連携により、人事評価、経験、スキルなど従業員個別の人事データを効率的に活用したいです。そのうえで生産性向上型ＤＸを加速させ、グループ全体の人事異動や組織変革などにも活かしたいと考えます。

当社は創業より、従業員に家族のように接し、同時に地域の皆様に支えられながら発展してきました。一人ひとりが能力を発揮し、働きがいを持てる職場づくりの実現を目指していますので、三菱総研ＤＣＳにはアウトソーシングを含めた全面的なサポートを期待しています。

企業プロフィール

株式会社シモジマ様

東京台東区浅草橋に本社を構える創業100年を超える老舗企業。従業員は807名（連結）、関連子会社9社（2022年3月31日現在）、売上高430億円（2022年3月期）、事業所は全国に18拠点、店舗は266店舗(FC店含む)と梱包資材商社としては国内最大規模を誇る。地域社会の課題解決や環境負荷軽減に積極的に取り組み、2030年をターゲットイヤーとする国連サミットで採択されたSDGsの目標達成にも取り組んでいる。