<導入事例>
出願から学費収納・管理までシームレスにデータ連携、
保護者と学校の利便性向上と効率化を実現
学校法人立教学院 立教新座中学校・高等学校 様
- システム運用
- 学校向けサービス
- 教育機関
- コスト削減
- 業務効率化
三菱総研DCS 齋藤和訓
立教新座中学校・高等学校 事務長 内藤誠様、校長 塩見牧雄様、総務課 課長補佐 吉野達彦様
三菱総研DCS 福谷秋子、仲山ひかる
2025年8月取材
※所属、役職等の情報は2025年8月25日時点のものです。
- テーマ
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miraicompassの学費収納サービスならびに学費管理サービス(以下、「学費収納・管理」)を入試業務とセットで運用。システムの統一によるシームレスなデータ連携で、保護者および学校双方の利便性向上と効率化を実現。
- 期間
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2018年~継続中
- 概要
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受験生と学校の受験・入試手続きを支援するプラットフォーム「miraicompass」は、2013年の提供開始以来、全国の小・中・高校で1,900校以上(※)に利用されている。立教新座中学校・高等学校は、2018年からmiraicompassを段階的に導入。インターネット出願や合否照会、入学手続きなどの入試業務から、学費収納・管理を統一したシステムで運用することでシームレスなデータ連携が可能になり、保護者の利便性向上と 教職員の業務効率化を実現。保護者と学校双方の負担を大幅に軽減した。
※全国47都道府県の私立・国立・公立校で利用(2024年12月末現在)
- POINT 01
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出願から学費収納・管理までのデジタル化による利便性向上と業務効率化の成果
- POINT 02
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段階的なシステム導入によるスムーズな変革の実現
- POINT 03
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教育現場の声に基づいたツール更改と信頼性の高いプラットフォーム
伝統ある自由闊達な校風の中高一貫男子校が選んだmiraicompass
塩見様:
創立150周年を超える伝統がある立教学院は、キリスト教精神に基づいた人間教育を大切にしており、立教新座中学校・高等学校は中高一貫の男子校として、その中核を担っております。立教学院全体の教育目標である「テーマをもって真理を探求する力」と「共に生きる力」に基づき、生徒の自由を尊重しながら、それを支える「自律と自立」を促す独自のカリキュラムを展開しています。当校は、立教大学と連携したリーダーシップ教育にも注力しており、授業やクラブ活動、文化祭などの行事を通じて、生徒がリーダーやフォロワーを経験できる多様な場を設けています。カリスマリーダーを育てようという目的ではありません。スキルとしてリーダーシップを身に付け、他者を支えることができる“人間力”を育成しています。
内藤様:
充実した設備や都心に近い立地などの要因から、毎年多くの受験生を迎えます。そのため、受験シーズンには膨大な入試事務が集中します。出願から合否管理に至る業務はすべて手作業でしたので、事務職員には大きな負担となっていました。社会的にデジタル化が進んだ近年はインターネット出願のニーズが高まり、他校が次々とインターネット出願システムを導入するなかで、保護者様から「なぜ受験手続きはアナログなのか」との問い合わせをいただくようにもなりました。当校としても保護者様の負担を軽減し、学校として効率化を進めるためにも、システム導入が不可欠と判断し、miraicompassの導入を決めました。
シームレスかつスムーズな運用を目指した段階的導入
吉野様:
当校では、2018年度から段階的にmiraicompassを導入して、デジタル化を進めてきました。まずインターネット出願と合否照会、続いて入学金決済、入学手続きサービス、おぺさぽ(学校生活サポートサービス)を、2024年には学費収納・管理を導入しています。受験生や保護者様、教職員がシームレスに情報を入力・活用できるようにして、出願から入学に至る一連の流れをスムーズにすることが狙いです。
内藤様:
当初からトータルでの導入をイメージしていましたが、アナログ運用からデジタル化への転換を急激に行うと混乱が生じる懸念があり、段階を踏んで導入しました。使い始めると、非常に利便性の高いシステムであることがよく理解できたので、その後の機能追加も抵抗なくスムーズに進めていくことができました。
アナログ対応からの脱却、業務効率化で学校運営を変革
内藤様:
miraicompass導入前の入試業務はすべてアナログ対応で、非常に煩雑でした。事務職員はまず、決められた期日までに願書が郵便局から届くかどうかに気をつかい、届いた願書に不備がないかを確認します。締め切り日が近づくほど作業量が増え、受験票の発行や受験資料の作成にも多大な手間がかかります。また、受験手続きや受験費用の支払いは、受験生や保護者様が学校に現金を持参して、その場で処理していました。学校の業務時間内にしか対応できないという制約もあり、こうした一連の事務処理は、双方にとって大きな負担でした。
吉野様:
miraicompassの導入で、願書の確認や受験票の発行、受験資料作成がシステム化され、事務職員の作業負担が大幅に軽減されました。手続きに関わる費用も自動振替・自動引き落としに移行し、学校での現金収受がなくなったことで、保護者様側、学校側双方の負担が解消されました。さらに、Web上で24時間手続きが可能になり、受験生や保護者様の利便性が向上しました。
塩見様:
miraicompassでは、合格発表の時間にすぐさまWeb上で合否結果を確認できます。そのため、受験生は発表後、すぐに次の受験戦略を立てやすくなります。塾の先生とスマートフォンで相談しながら、その場で志望校を判断して出願できる、これは圧倒的な利便性です。さらに、安全・確実にその後の手続きを進められる点も大きな魅力と受け止めています。
学費収納・管理もシームレスに。保護者と学校の負担を軽減
吉野様:
入試業務の次の課題は、入学後の学費収納とその管理でした。特に「紙」の問題です。保護者様は学校から学費の口座振替依頼書を受け取り、金融機関に出向いて必要な手続きを経て学校に提出する流れでした。しかし、金融機関に行く手間や、期限に間に合わないケースなどがあり、保護者様から「何とかならないか」という声が寄せられていたのです。事務職員にとっても煩雑な作業です。1枚ずつ番号を振りながら手書きで確認作業を進め、不備があれば保護者様や金融機関に連絡してやり直す必要があります。お金に関わる重要な作業のためミスは許されず、特に年度末の業務負荷は深刻で、システムの導入は喫緊の問題でした。そこで、すでにmiraicompassの「学費収納サービス」を導入していた、学院内の立教池袋中学校・高等学校に話を聞くなど、さまざまな角度から検討を重ねて、2024年から学費収納と学費管理の2つのサービスを導入しました。系列校での利用実績、保護者様の負担軽減、コストパフォーマンス、そしてインターネット出願とのシームレスな連携ができる点が、導入の決め手でした。
内藤様:
私は大型汎用機での運用時代が長かったのですが、オンプレミスからクラウド活用へと移行して、クラウドシステムの柔軟性や高い可用性を実感しました。miraicompassの導入実績数も多く、信頼できる企業が提供するプラットフォームなら安心できますし、出願からmiraicompassになじんでいる保護者様にも利用を勧めやすいという利点があります。他社の学費管理システムも検討しましたが、大学向けに機能強化されたものが多く、中高向けに改修するには、その分コストが膨らみます。 本校には、miraicompassが最適解でした。
吉野様:
学費収納・管理の導入は、保護者様と学校双方に大きなメリットがありました。まず、保護者様は口座振替依頼書を持って金融機関に出向く手間がなくなり、 さらに学費収納直前にリマインド機能で収納金額と日程がメールで通知されるため、支払い忘れが減少しました。インターネット出願時のデータが移行可能で、学費を含む関連情報がマイページに集約されるなど、シームレスな連携と情報の一元管理で利便性が高まりました。学校側でも、紙ベースでの煩雑な手続きがなくなり、学費関連業務のペーパーレス化が進みました。特に年度末の事務作業が大幅に改善されています。ひとつのIDにあらゆる情報が紐づいているため、管理上の利便性も非常に高いです。利用画面になじみがあったため新たな機能追加があっても事務職員はもちろん、保護者様からの問い合わせが増えることはなく、初年度からスムーズに運用できました。
強固な信頼関係の下、教育目標実現に向けたデジタル改革を推進
吉野様:
実務を担当する立場から、三菱総研DCSに期待したいことがあります。利用ガイドは一見すると難しく理解しづらいので、ユーザーに分かりやすい動画教材などを用意していただけるとうれしいです。
内藤様:
管理画面やリマインドメールの文面など、保護者様が見ている環境を学校側も確認できるテストアカウントなどの仕組みがあると助かります。また、データ抽出範囲の柔軟な設定や操作の簡略化も期待しています。保護者様の利便性向上や事務のペーパーレス化、業務効率化という導入目的は達成できました。しかし、まだ手作業が残っている部分がありますし、複数の業務システムが混在して、管理が複雑化しています。今後はより自動化を進め、システム全体をできるだけ一元管理できる環境にしたいので、三菱総研DCSには、これからも力を貸していただきたいと思います。
塩見様:
教育現場における大きな課題の一つは、「教職員の事務負担軽減」です。教務システムやクラブ活動の会計なども連携できれば利便性が高まりますし、今後は小・中・高の一貫連携教育の管理も可能な、安定したシステムを期待しています。また、システムによる一元管理が進む一方で、学校が扱う情報、特に個人情報の管理においては、非常に高い信頼性が求められると考えています。こうした背景を共有させていただいた上で、三菱総研DCSには、これからも現場の視点に配慮した質の高い支援をお願いしたいと思っています。当校は、生徒一人ひとりに合った教育を提供し、最終的に生徒が自分自身の翼で羽ばたけるようにしたい。その実現への推進力となるデジタル改革は、今後も積極的に進めていきたいと思っています。これからもよろしくお願いします。
学校プロフィール
学校法人立教学院 立教新座中学校・高等学校 様
埼玉県新座市にある、中高一貫の男子校。学校法人立教学院が運営する、日本聖公会系のミッションスクールである。「中高一貫教育」を超えて、小学校から大学までを視野に入れた「立教学院一貫連携教育」を標榜し、教育方針やカリキュラムは、建学の精神と理念に基づく「グローバル教育」や「リーダーシップ教育」に特徴がある。自由闊達な校風を伝統とし、勉学も部活動も自主性を重んじた教育が行われている。
https://niiza.rikkyo.ac.jp/
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