<導入事例>
第三者視点によるUI/UX検証でリリース前に利用者の使いやすさを改善

三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社 様

  • UX・UI
  • 金融業
  • 顧客価値向上
写真左から 三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社 吉田裕昭様/山口佐和様/藤澤裕人様
三菱総研DCS UXデザイン担当 野口友幸

テーマ

UI/UX検証

期間

約2か月

概要

第三者視点によるUI/UXの検証
ユーザビリティテストによるリリース前の改善

POINT01

第三者視点による検証で利用者にとっての使いやすさを追求

POINT02

短期間でありながらも課題抽出から導かれた納得感のある改善策

POINT03

セカンドオピニオン的なアドバイスにより安心感を持ってリリース

新たなバーチャル店舗の立ち上げに第三者の目を

営業本部オムニチャネル企画部 システム企画課長
吉田裕昭 様

吉田様:
当社ではお客様の利便性向上に向けて、近年コールセンターシステムやCRMシステムの強化を進めて参りました。 CRMが強化されたことで、あらゆるチャネルからのお問い合わせにも一貫したサービスを展開できるようになり、チャットやメールといった新たなコミュニケーションツールを軸とした施策の検討が始まりました。

2017年6月にオムニチャネル企画部が発足し、そのひとつの方策として当社のバーチャル店舗「MUFGテラス」の開発が決定しました。 「MUFGテラス」はオンラインで気軽に投資相談ができ、売買までできる新しい形の投資窓口です。また、業界初のAIを活用した投資情報の提供「マーケットAI」などの機能も搭載されています。

開発に当たっては、ターゲットユーザーを想定し、モックアップを制作してUI/UXを意識した開発を行ってきました。 しかし、新しい取り組みという性質上、それだけでユーザーにとって十分使いやすいと判断するには限界があると感じていました。第三者検証により、より多様な視点を入れてクオリティを高めた状態でリリースをしたいと考えていた時に、三菱総研DCSのUI/UX検証のサービスを検討することとなりました。

具体的な改善点への期待感

営業本部オムニチャネル企画部 企画課 部長代理
山口佐和 様

山口様:
UI/UX検証の実施に当たっては数社からご提案をいただき、最終的に三菱総研DCSへのご依頼が決定しました。

通常、UI/UX検証においては5名の調査をすればおおよその課題を出し切れるといわれますが、三菱総研DCSの提案ではペルソナを「投資意欲(高低)」×「ITリテラシー(高低)」のセグメントに分け、そのセグメント分けしたペルソナごとに5名を抽出する方式でのご提案があり、非常に説得力のあるものでした。

また、レポートの最終アウトプットがイメージしやすかったのも評価ポイントでした。 ユーザビリティテストの結果をまとめただけではなく、抽出された課題が具体的な改善案となってご指摘をいただける期待感がありました。

テスト結果への驚きと納得感のあるレポート

MUFGテラス ログイン後トップ画面イメージ

藤澤様:
UI/UX検証を実施してみて一番大きな驚きだったのは、被験者のみなさまは事前にサービス内容を理解しているにも関わらず、当社が一番使って欲しかった「マーケットAI」をなかなか押してくれないということでした。 どうしても使いなれている「チャット」のほうに流れてしまう傾向があり、リリースぎりぎりまで調整が続きました。作り手の仮説がそのままユーザーに受け入れられないポイントが多数あることを、リリース前に知ることができました。

山口様:
中間レポートとして改善点が48項目、最終報告で53項目が指摘され、実際に32項目が改善対象となり、リリースまでに改修を行いました。 具体的には「マーケットAI」を前面に出すこと、また理解されづらかった「マーケットAI」の事前理解度を高めてから利用に入ってもらうなどの対策をしました。その他、細かなポイントでもボタン配置や文言変更などの指摘もあり、改善案ひとつひとつも納得感があるもので大変助かりました。

UI/UX検証を振り返って

営業本部オムニチャネル企画部 システム企画課 部長代理
藤澤裕人 様

藤澤様:
改めて企画者と利用者の乖離は思ったより大きいことを知ることができました。特に、被験者のテスト風景を実際に見に行けたのが良かったと感じています。 表面的に改善点を知るのでなく、被験者の生の動きや声をその場で見ていたことで、レポートの納得感も増しました。ユーザーに実際に使ってもらって検証することが、一番の学びになると感じました。

山口様:
今後はユーザーデータの分析を基にした改善やCMSを活用した情報提供強化・パーソナライズ化なども強化していく予定です。 今回、三菱総研DCSはUI/UX検証でのご協力でしたが、企画から開発・検証までを一気通貫で実施しているということで、他のフェーズでもご協力いただける部分があれば大変ありがたいです。

MUFGテラス チャット画面

吉田様:
おかげさまで「MUFGテラス」利用者からの満足度は高く、UI/UX検証は実施して良かったと感じています。

今後はさらなる利用者の拡大が見込まれます。また、業界初の取り組みであるため、他社からの追従も予想されます。そのため、さらに継続してサービスのレベルを高めてゆく必要があり、そういった際にもUI/UX検証は活用したいと思います。

今回セカンドオピニオン的なアドバイスをいただくことで、安心感をもってサービスをリリースできました。三菱総研DCSには実績を積み上げていただくことで業務理解がさらに進み、より幅広いサポートをいただけるのではないかと期待しています。

UX検証の流れ

<準備>エキスパートレビュー/コンセプト確認/モニター選定/ストーリー作成/テストスクリプト作成<実査> 設営/サービス確認実施<レポート> 中間レポート/最終レポート

企業プロフィール

三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社 様

三菱UFJモルガン・スタンレー証券はMUFGとモルガン・スタンレーとのジョイント・ベンチャーとして2010年5月に発足。 MUFGグループの中核総合証券会社として、三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行などグループ各社と協働しながら、グループの総合力を柔軟に活かした多様な金融商品・サービスを展開。 さらに、モルガン・スタンレーの有するグローバル・リーチや卓越した商品サービスを活かした高い提案力を駆使し、投資銀行業務で着実に成果を積み上げている。

編集後記

三菱総研DCS株式会社 UXデザイン担当
野口友幸

今回のUX検証では、リアリティのある利用シーンにより、明確な改善策がご提示できるよう、対応を進めました。

リアリティのある利用シーン

今回の検証対象である「MUFGテラス」における使い勝手だけではなく、そこにアクセスしてくるまでのユーザー行動や、別のシステムとの関係性も含めて、テストのシナリオにしました。
具体的にはテスト協力者にサービスのパンフレットを読んでもらったり、ID/パスワードのお知らせハガキを見ながら入力を開始してもらうようなところから、よりリアルな状況で操作をしてもらうことで、改善ポイントを抽出することができました。

明確な改善策

たくさん抽出される課題や気付きも、対策につながらなければ意味がありません。
サービスインまでに対応すべき改善策を、具体的でわかりやすくご提示することを心掛けました。
また、プロジェクト関係者の皆様にはテストの様子を実際に見学に来ていただきました。そうすることで、課題をその場で共有、最終的なレポートまでお待たせせずに対策の検討が開始できるなど、プロジェクト全体のスケジュールの中で、効果的なUX検証となるよう、進めさせていただきました。

「実際にサービスを世に出す前に、利用者視点の問題点がないかを確認したい」というご要望に、お客様といっしょに取り組ませていただきました。

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