<導入事例>
バックアップシステムをInfiniBox®へ統合しコスト削減を実現

株式会社三菱UFJ銀行 様

  • ストレージ
  • 金融業
  • コスト削減
写真左から 三菱UFJインフォメーションテクノロジー株式会社 猪瀬憲司様/森孝文様/小野喜文様
三菱総研DCS 原澤寛之/佐藤寛之

テーマ

バックアップシステムの構築

期間

1年未満

概要

ハードウェアの保守切れに伴う複数システムの統合
金融機関水準の要件をクリアし、コスト削減を実現

POINT 01

InfiniBox®の活用で2つのバックアップシステムを統合し、コスト削減を実現

POINT 02

国内実績の少なかったInfiniBox®導入への不安を三菱総研DCSの検証・保守サポートにより払拭

POINT 03

本番稼働開始後も保守負担は想定よりも軽減され、安定性と速さを実感

ハードウェアの保守切れを機に抜本的な課題の解決を

インフラサービス部長 小野喜文 様

小野様:
当行ではバックアップに関連するシステムが大きく2つ存在していました。共に広範なシステムをカバーするため、容易に統合ができないという課題を抱えていました。 一部ハードウェアの保守切れ予定があり、2つのバックアップシステムの統合の計画が立ち上がりました。かねてからバックアップシステムについては相対的にコストが高いと感じており、2つのバックアップシステムを統合することでハードウェアに関するコストパフォーマンスを高め、かつメンテナンス工数の削減ができないかという検討がはじまりました。

森様:
金融機関として求められるバックアップシステム要件を整理し、各ベンダーに提案依頼を行いました。他社ではフラッシュストレージやHDDを活用した提案が主でしたが、三菱総研DCSからはInfiniBox®を活用した新しいタイプの提案がありました。

既存の2つのバックアップシステムを統合するための要件を満たしつつ、コストダウンが期待できるものであり魅力的なものでした。

導入実績が少ない不安を払拭

インフラサービス部 LM(ラインマネージャー)
森孝文 様

森様:
ただ、提案を受けたはじめの印象は、機能やコスト面では非常に良さそうだがまだ実績が少なく、いろいろと検証する必要があると感じました。


小野様:
InfiniBox®の国内実績もまだ少ない時期でしたので、一定の不安はありました。ただ、ご提案を受け、INFINIDAT社からはモシェ・ヤナイCEOにも来社いただく中で、ストレージに関する数多くの特許やナレッジがある会社であり、そのノウハウが集結した製品だと理解が深まってきました。

また、三菱総研DCSが先行的に実機を導入し、いろいろと検証を進めてくれていました。機能や性能要件の確認だけでなく、保守を含めた体制も当行要件を満たせるように準備を進めてくれたことも安心材料になりました。導入が実現すれば既存の仕組みに比べコスト削減になるだろうという期待感がありました。

改ざん防止機能も標準機能として搭載

インフラサービス部 SD(システムデザイナー)
猪瀬憲司 様

猪瀬様:
機能要件の中でも改ざん防止の法令要求を踏襲・継続できるということが重要な要件でした。 ご提案時点ではファイルシステム/ボリューム単位での改ざん防止機能はありましたが、当行要件に合わせファイル単位での改ざん防止機能(WORM:Write Once Read Many)を実装し、レベルアップを図ってもらいました。その機能は、三菱総研DCSがINFINIDAT社と交渉を重ねてくれ、標準機能として実装することができました。

また、保守・サポートに関しても、当時INFINIDAT社だけでは国内体制が十分ではありませんでしたが、三菱総研DCSが保守を行ってくれることでその部分の要件もクリアすることができました。

稼働して安定性と速さを実感

森様:
凡そ1年間で導入~リリースまでこぎつけることができました。段階的にですが、すでに本番稼働も始まっています。

実際に稼働が始まって感じることは、相当数のディスク本数を搭載しているにも関わらずディスクの故障が少ないということです。 過去の経験からすれば一部のディスクが壊れてもおかしくない規模や時期であるにも関わらず、導入から今に至るまでにディスクの故障は1~2本しか発生していません。 ディスク自体の負荷を軽減するため、データの読み出しがスムーズになるよう、不規則な順序の書き込みを規則的に書き込む設計とされているようで、ストレージに関連するノウハウが体現された製品だと実感します。そういったストレージに特化した設計がされているおかげで想定外の事象は発生せず、スムーズに運営されています。

猪瀬様:
先行してバックアップシステムを使っている人からはレスポンスが速くなったとの声が上がっています。

これから行内の共用NASストレージ(※1) 部分へInfiniBox®の適用が始まります。NASは特にゲストシステムが多いため、現状のバックアップシステムよりもさらに利用システムは増えます。 InfiniBox®がNASに適用されても、バックアップシステムと遜色のないスピードを維持できれば、多くのシステムが速さのメリットを享受できるようになり、業務効率アップにも期待できるかと思います。

(※1) NASとは、Network-Attached Storageの略で、ネットワーク越しにアクセス可能なストレージのこと。

コスト削減に加えて統合支援体制も評価ポイントに

森様:
今回InfiniBox®の導入により、バックアップシステムはコスト削減が実現できました。

加えて評価できる点は、ハードウェアの調達とシステム開発が同時に進められることにより、1社に窓口を統一できたことです。 今までも三菱総研DCSに開発を依頼したことがありましたが、今回、ハードウェアの調達と開発を同時に依頼できたことで、ワンストップで問題点の共有や解決ができるようになり、非常にやりやすかったです。

今後への大きな期待

猪瀬様:
三菱総研DCSにおかれましてはInfiniBox®のナレッジをさらに蓄積していただき、三菱総研DCSだけで解決できるものが増えるとより頼もしくなります。 今は技術的にINFINIDAT社しか対応できないものが、今後三菱総研DCSだけでもできる範囲をどんどん拡げていただくことで、さらに保守の利便性やスピード感が高まることを期待しています。

森様:
InfiniBox®は汎用製品で構成されており、ファームウェア側で製品の違いを吸収する仕組み(SDS:Software Defined Storage)で作られています。 そのため、一般的に5~7年程度でやってくるストレージのEOS(End of Service)などの切り替えコスト削減に繋がります。

ファームウェアのアップデートだけでEOSに影響を受けない状態を実現できるか、今後の海外動向なども注視していきたいと思います。 もし実現できれば、低コストで導入できるだけでなく、周期的にやってくる大型の投資を抑えることができ、さらに大きなコスト削減が期待できます。ぜひ実現してほしいと思います。

小野様:
InfiniBox®は今回のプロジェクトではバックアップシステムで利用しましたが、次にオンラインシステムで使う検討を進めています。オンラインシステムは、バックアップシステムよりもさらに高い信頼性やレスポンスが求められます。

三菱総研DCSはすでに銀行での開発経験も豊富なので、その経験とInfiniBox®のナレッジを結集して、より銀行業務の根幹に近づく業務への利用を進めていただきたいと考えています。

企業プロフィール

株式会社三菱UFJ銀行 様

三菱UFJフィナンシャル・グループは「世界に選ばれる、信頼のグローバル金融グループ」をめざす姿に掲げ、三菱UFJ銀行は商業銀行としてその中核を担う。 三菱UFJインフォメーションテクノロジーは同銀行・同グループのIT戦略を支えている。

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